子育ての罠

我が子が好きなこと(興味関心)を伸ばして、自分で考えて行動できる子に育ってほしい。

小さい頃はそう思っていたはずなのに・・・

 

こんにちは、子育てkitchen 食育子育てインストラクターのゆみです。

幼稚園のお友達が、習い事をしていることに気づいた頃から
とても周囲の家庭の子育てが気になり、

・・・いつの日か

 

お友達がみんなできて、我が子が遅れをとったらかわいそう

お友達はこれを習っているから、これができる

子どもをしっかり育てるには、これをするといいよ

 

他の家庭がやっていることが気になり、我が子の個性や特性は二の次。

 

子どもが、関心を持っているのを深めるのではなく、

これができるようになるから、これをした方がいいんじゃない?と大人の理想像に誘導してしまう。

○○中学(高校大学)に入るためには、この塾に行って、習い事はこれとこれを・・・

 

その子は何が好きなのか、どんな感じのことが好きなのかをベースに考えた先に、○○中学があるならよいのですが、親が入ってほしい学校を設定すると、入学までがゴールになってしまいます。

 

例えば、吹奏楽が好きだからもっとうまくなりたい、それにはあの学校なら楽しそう、充実するだろうと子どもが設定すれば、行きたいから自ら努力をします。

 

ところが、ネームバリューが欲しいからと親が設定すると、その先の目的がないのでせっかく合格したのに楽しくない・・・不登校なんてことも。

 

我が家はかなり、自分で道を選ぶように育ててきたつもりですが、上の子たちは、私の思わくの中で誘導して行く中の選択でした。

ところが、下の二人はこの誘導にはなかなか乗らない、よく言えば「意思の強い子たち」悪く言えば「頑固者」でした。「イヤなものは嫌!」

 

末っ子は特に、親が提案したことはことごとく排除。

 

私の今まで培ってきた3人の子育て経験なんて、ほぼ役に立ちませんでした。

一から「子育て」とは何かを問われました。

 

彼のタイミングで彼が選んだ道を進み、うまくいくときもあれば、大きな壁にぶつかり落ち込んだり荒れたり。

それでも、ぶつかりながら自分で軌道修正していました。

 

結果、親が提案したゴールと同じ場所にたどり着くこともあるのですが、このプロセスを積んだ子は、這い上がる力や復活力も断然強いと感じています。

 

親はつい、安心、安定した道に誘導しがちですが、

 

子どもは自分が考えたやり方でその道を開きたいし、そこまでのプロセスを、命の安全を確保された家庭をベースに、体験ありきで学ばせていくことが子育てなのかもしれない。

 

この時、「子育て」の意味を理解した気がしました。

 

「手のかけるのではなく、目をかける」

 

簡単そうで難しい。

 

これを話すとき、いつも思い出すのが、野生動物の巣立ち。

 

メス親が、子どもに狩りのやり方を見せ、何度か一緒に行動し練習させたら、あとは家を追い出して自立させる映像。

動物はシンプルでわかりやすいな~と思い、原点を思い出します。